感染症流行の影響を受けて、小規模事業者では販路開拓や新事業創出などの取組みが求められます。こうした中、小規模事業者において商工会・商工会議所に対する支援の期待が高まっています。
そこで中小企業庁編『2021年版小規模企業白書』において実施された商工会及び商工会議所の会員である小規模事業者を対象に実施したWebアンケート調査の結果に基づき、感染症流行下における小規模事業者に対する商工会・商工会議所の相談実態と評価についてみていきましょう。
まず、商工会・商工会議所の利用頻度の変化について、感染症流行前の利用頻度別にみると、「頻繁に利用していた」と回答していた者の利用頻度が更に増加しています。また、商工会・商工会議所を感染症流行前には「全く利用していなかった」と回答していた者の利用頻度も大幅に増加しています。
次に、商工会・商工会議所への期待度の変化を感染症流行前の利用頻度別にみると、感染症流行前の利用頻度にかかわらず商工会・商工会議所への期待が高まっていることが確認できます。
感染症流行下で商工会・商工会議所が実施した支援のうち、小規模事業者の満足度が高かった支援策について回答割合の高い順からみると、「支援策(補助金・給付金・助成金・融資制度等)の情報提供(88.2%)」、「補助金・給付金・助成金申請(64.7%)」、「資金繰り(32.3%)」となっており、商工会・商工会議所が事業継続に向けた資金確保などの支援で重要な役割を果たしたことがわかります。
このように感染症流行後において商工会・商工会議所に対する小規模事業者からの期待は会員・非会員ともに大幅に高まっているのです。(つづく)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)