近年、環境問題への関心が高まり、企業はカーボンニュートラルをはじめ、環境問題への対策を講じることが求められるようになりました。ところが、気候変動対策に熱心なふりをする企業、「グリーンウォッシュ」が問題になっています。

グリーンウォッシュは、偽りと知りつつ嘘を公表している企業というイメージがあります。が、中には、地球環境への負荷低減にまじめに取り組んだものの、思わぬ副作用が生じて、結果的に別の問題を引き起こしてしまったという例もあります。

というのも、環境対策には「トレードオフ」(二律背反)がつきまとうので、悪影響が予想できないことがあるからです。たとえば、
・無計画に植林をしたため花粉が多く飛び、結果、花粉症が問題になった。
・CO2排出量の少ない製品を開発したが、製造工程で有害物質が生じてしまった。
・リサイクルを行ったのはよいが、過程で使用する機械の消費電力が高く、CO2削減にさほど貢献しないことが判明した。
など、環境負荷低減に貢献するはずが、実はマイナスの影響も併存していて、相殺するとさほど効果が望めないこともあります。

このように、環境に本当に良いのかどうか、正しく評価するには困難が多く伴います。その中、ある電機メーカーは、IoT技術を用いて、工場のCO2削減量などを数字で示すシステムを開発しました。このシステムは、再生可能エネルギーを用いた発電設備や、省エネ設備の稼働データをクラウドに収集、分析し、表やグラフなどで表示するというものです。技術を活用することで、正しくデータを分析し、グリーンウォッシュを防止する策が生まれつつあります。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)